社内イベントの用語集

レトロスペクティブとは

れとろすぺくてぃぶ/英語では retrospective

大和田 颯(株式会社hyten 代表取締役)・

仕事の区切りごとにチームで集まり、うまくいったことと困ったことを出して、次に試すやり方を決める振り返りの場。「レトロ」とも呼ぶ。

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レトロスペクティブは、美術や映画の「回顧展」の意味でも使われる言葉ですが、ここでは、仕事の区切りごとにチームでやり方を見直す振り返りの場の意味で書きます。「レトロ」と略されることもあります。

意味

英語の retrospective は「ふり返る」「回顧の」という意味です。ソフトウェア開発のチームで、短い区切りごとにやり方を見直す場として広まり、いまはプロジェクトやイベントの運営、営業のチームでも使われます。

よく紹介される流れは、次の5つの段です。

  1. 場をととのえる:今日のねらいと約束を確かめる
  2. 出来事を集める:この区切りで起きたことを付箋に書いて並べる
  3. わけを考える:うまくいったこと・困ったことが、なぜ起きたかを話す
  4. 次に試すことを決める:1つか2つに絞り、担当を決める
  5. 閉じる:今日の振り返りの場そのものを、ひと言で振り返る

全部を毎回やる必要はありませんが、「集める」と「決める」のあいだに「わけを考える」を入れると、同じ困りごとをくり返しにくくなります。

使い方と例文

  • プロジェクトの始めに:「2週間ごとに、金曜の夕方30分でレトロスペクティブをしましょう」
  • 進行で:「今日のレトロでは、誰がやったかではなく、どういうやり方だったかを話します」
  • 終わりに:「次の2週間で試すのは、この2つです。次のレトロの最初に、試してどうだったかを見ます」

似た言葉との違い

言葉 意味 使う場面
レトロスペクティブ 区切りごとに、チームでやり方を見直す場 プロジェクトの途中や終わり
KPT 続けること・困ったこと・次に試すことに分けて書く型 振り返りの中で使う書き方
反省会 終わったあとに、よくなかった点を話す会 行事やプロジェクトの終わり
事後報告 起きたことと結果を、関係者に伝える 上長や関係部署への報告

レトロスペクティブは振り返りの「場」の名前で、KPTはその場で使う「書き方」の一つです。反省会との違いは、よくなかった点だけでなく、うまくいったことも同じだけ出すことと、一度きりではなく区切りごとにくり返すことです。事後報告は外に向けて結果を伝えるもので、レトロスペクティブはチームの内側で次のやり方を決めるものです。報告に書きにくいことほど、レトロスペクティブで話しておく意味があります。

実務で気をつけること

  • 開く間隔を、始める前に決めておく:終わってから開こうとすると、忙しさにまぎれて開かれません。プロジェクトの始めに「2週間ごと」「イベントの1週間後」のように予定表に入れておきます。決めるのはプロジェクトの責任者です。2週間の区切りなら、1回30分〜1時間ほどが一般的な目安です。
  • 人ではなく、やり方を見ると約束する:誰かのミスを責める場になると、次から誰も本当のことを書かなくなります。最初に「出来事とやり方の話をする。人の評価はしない」と読み上げ、進行役はそれた話を戻します。上長が加わるなら、上長にも前もってこの約束を伝えておきます。
  • 次に試すことは2つまでにする:たくさん決めても、次の区切りまでに試せるのは少しです。試すことごとに担当を決め、次の回の最初に「試したか、どうだったか」を見ます。
  • 進行役は、ときどき交代する:いつも同じ人が進めると、その人の見方に寄ります。チームの中で持ち回りにすると、全員が場のつくり方を覚えます。
  • 出来事は、区切りの途中から書きためる:終わってから思い出すと、最後の数日のことしか出てきません。気づいたことを書きためる場所を1つ決めておくと、材料がそろいます。ワークショップのあとの振り返りの分け方はワークショップの振り返りにまとめています。

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