オフサイトミーティングの進め方テーマの決め方と1泊2日のアジェンダ例

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オフサイトミーティングを任された。会場と宿は押さえた。でも、2日間で何をすればいいのかが決まらない——オフサイトや経営合宿の準備で、いちばん多い相談です。

オフサイトは、場所を変えれば話が深まる、というものではありません。景色が変わっても、議題がいつもの会議と同じなら、話はいつもの会議に戻ります。オフサイトだからこそできることを、時間割に組み込むのが進め方のコツです。

この記事では、オフサイトミーティングの進め方を、テーマの決め方から1泊2日のアジェンダ例、費用の説明のしかたまで順に整理します。ワークショップの場の設計そのものは社内ワークショップが「やって終わり」になる理由で扱っているので、ここではオフサイトならではの条件に絞って書きます。

オフサイトが、ふだんの会議と違う3つの条件

オフサイトには、ふだんの会議にない条件が3つあります。

  1. 時間が長い:半日から2日。ひとつのテーマを、出す・深める・決めるまで通して扱える
  2. 場所を移す:いつもの席や、いつもの役割から離れられる。ふだん話さない人と同じ机に着ける
  3. 泊まる・食事をともにする:議題の外で話す時間がある。夜の雑談で出た話が、翌朝の議論を変えることがある

この3つは、そのまま設計の材料になります。時間が長いから「決める」まで持っていける。場所を移すから、いつもと違う組み合わせで話せる。食事があるから、昼の議論で言えなかったことを拾える。逆に、この3つを使わない時間割なら、会議室で半日やるのと変わりません。

テーマは「2日目の最後に決まっていること」から決める

テーマを「来期について話し合う」のような広さで決めると、2日間は意見の出し合いで終わります。2日目の最後に、何が決まっていればいいかから逆算して決めてください。

たとえば、次のような形です。

  • 来期に力を入れることを3つに絞り、それぞれの責任者を決める
  • 部門をまたいで止まっている課題を洗い出し、誰が引き取るかを決める
  • 新しいマネージャーどうしで、チームを動かすときの約束を言葉にする

テーマの候補が多すぎるときは、事前に参加者へ短いアンケートを取ります。「いま一番困っていること」「この2日で決めたいこと」「話しておきたいが、ふだんの会議では言いにくいこと」の3つを聞くと、テーマが絞りやすくなります。事前の問いの立て方はワークショップの事前課題の設計で詳しく書いています。

1泊2日のアジェンダ例

架空の例です。部門長とマネージャーが集まり、来期の重点を決めるオフサイトを想定しています。

時間 内容 ねらい
1日目 13:00 開始。この2日で決めることを全員で確かめる ゴールをそろえる
13:30 この1年の振り返り(数字と出来事) 同じ事実から話し始める
15:00 休憩 —
15:15 来期の論点を出す(部門を混ぜた卓で) ふだん話さない人と考える
17:00 出た論点を一覧にして、1日目を閉じる 夜に考える材料を渡す
18:30 夕食(席は部門を混ぜて決めておく) 議題の外で話す
2日目 9:00 前日の論点を見直す。夜に出た話を足す 一晩おいた考えを拾う
9:30 来期に力を入れることを3つに絞る 決める
11:00 3つそれぞれの責任者・最初の一歩・期限を決める 持ち帰れる形にする
12:00 次に集まる日と、進み具合を確かめる方法を決めて終了 決めたことを宙に浮かせない

ポイントは、決める時間を2日目の午前に置くことです。1日目の午後は出すことと深めることに使い、一晩おいてから決めます。

2日目の午前に、決める時間を置く理由

決める時間を2日目の午後に置くと、うまくいきません。理由は2つです。

ひとつは、疲れです。2日目の午後は、前日からの疲れと、帰りの移動のことで、頭が働きにくくなります。大事な判断ほど、朝のうちに済ませたほうが質が上がります。

もうひとつは、決める人がいなくなることです。帰りの便や、翌日の予定の都合で、決裁する人が2日目の昼に抜けることはよくあります。決める時間に決める人がいなければ、2日間の議論は「持ち帰って検討」で終わります。決める人には、2日目の午前まで必ずいてもらうよう、案内の時点でお願いしておいてください。

移動と食事も、プログラムの一部にする

オフサイトでは、議題の時間と同じくらい、議題の外の時間が効きます。

  • 夕食の席は、部門を混ぜて決めておく:自由席にすると、いつもの顔ぶれで固まります
  • 移動の時間を短く、余裕をもって組む:移動が押すと、最初のセッションの時間が削られます
  • 夜の予定を詰め込まない:夜の雑談で出た話を、翌朝の議論で拾う時間をとっておきます

チームの関係づくりのための遊びのワークを入れる場合も、できれば事業の実際のテーマで混ざる形にしてください。ゲームで盛り上がった関係は、職場に戻ると元に戻りやすいからです。

準備で決めておく3つ

当日の前に、次の3つを決めておきます。

  1. 参加者:決める人がいること。人数が多すぎると、全員が話せません。卓の分け方はワークショップのチーム分けを参考にしてください
  2. 進行役:社内の誰かが進行役を兼ねると、その人は議論に加われません。決める人が進行役を兼ねるのも避けます
  3. 持ち帰りの形:2日目に何を、どんな1枚にまとめて持ち帰るか。終わってから考えると、決まったことがぼやけます

費用を社内に説明するとき

オフサイトは、会議室で開く会議よりも費用がかかります。社内に説明するときは、費目を並べるより先に、この2日で何が決まるのかを書いてください。

費目は、会場、宿泊、食事、移動、進行役くらいの粒度で並べれば十分です。そのうえで、「来期の重点と責任者が、2日で決まる」「部門をまたぐ課題の担当が決まる」のように、決まることを先に置くと、費用の話が「なぜ必要か」の話になります。

終わったあとが、本番

オフサイトは、終わったあとに決めたことが動いて、はじめて意味があります。2日目に決めた「次に集まる日」に、進み具合を確かめる場を必ず開いてください。決まったことを実行に落とす流れは、ワークショップの振り返りで3週間の進め方として書いています。

よくある質問

日帰りでもいいですか?

日帰りでも開けます。その場合は、出す・深める・決めるを1日に収めるので、決める時間を午後の早い時間に置き、夕方は持ち帰りの形をつくる時間にします。泊まる場合と比べて、一晩おいて考え直す時間がないぶん、事前のアンケートで論点を絞っておくことが大事になります。

進行役は、社内の人と外の人のどちらがいいですか?

決めるテーマが重いほど、外の人に頼む価値があります。社内の人が進行すると、その人は議論に加われず、役職や部門の立場からも離れにくいからです。社内で進行するなら、決める人ではなく、テーマから少し離れた人にお願いしてください。

何人くらいが適切ですか?

全員が一度は話せる人数が目安です。全体で話す時間と、卓に分かれて話す時間を組み合わせれば人数は増やせますが、決める時間には、決める人がそろっていることを優先します。

まとめ

  • オフサイトの強みは、時間が長い・場所を移す・泊まる、食事をともにするの3つ。時間割でこれを使う
  • テーマは、2日目の最後に何が決まっていればいいかから逆算して決める
  • 決める時間は2日目の午前に置く。決める人には、その時間まで必ずいてもらう
  • 夕食の席と移動の時間も、プログラムの一部として組む
  • 費用の説明は、費目より先にこの2日で何が決まるのかを書く

hytenでは、オフサイトミーティング・経営合宿のテーマの設計から、当日の進行、終わったあとの確かめまでを、研修・ワークショップとしてお引き受けしています。

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