コミュニティマーケ用語集

モデレーション(コミュニティ)とは

もでれーしょん/英語では moderation

大和田 颯(株式会社hyten 代表取締役)・

オンラインのコミュニティの投稿を見守り、決まりに沿って整えること。削除だけでなく、声かけや案内も含む。

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モデレーションは、SNSや動画の配信でも、投稿を見張って消す仕事の意味で使われます。ここでは、企業が運営するユーザーコミュニティのオンラインの場で、投稿を見守り、決まりに沿って整える仕事の意味で書きます。パネルディスカッションの進行役の話ではありません。

意味

英語の moderate は「やわらげる」「ほどよくする」という意味です。そこから moderation は、議論や投稿の場をほどよい状態に保つことを指すようになりました。その役を担う人も、モデレーターと呼びます。

コミュニティのモデレーションは、3つに分けて考えると分かりやすくなります。

  • 見守る:新しい投稿を読み、答えが付いていない質問や、行き違いが起きそうなやりとりに気づく
  • 整える:場所違いの投稿を移す、答えにつながる過去の投稿を案内する、決まりに合わない投稿は本人に伝えて直してもらう
  • 止める:売り込み、人を傷つける投稿、個人の情報が書かれた投稿などを、隠すか消す

BtoBのユーザーコミュニティでは、3つ目の出番はそれほど多くありません。日々の仕事の多くは、1つ目と2つ目です。立ち上げのころはコミュニティマネージャーが兼ねることが多く、場が大きくなると、見守る係を別に置くこともあります。

使い方と例文

  • 企画会議で「オンラインの場を開く前に、モデレーションを誰が担うか決めましょう。平日の朝と夕方に一度ずつ見る、くらいの決め方から始めたいです」
  • 社内の相談で「製品の不具合についての投稿が来ました。モデレーションの決まりでは、隠さずに、製品の担当から返事を書くことになっています」
  • 会員への案内で「投稿は運営の担当が見守っています。困ったやりとりがあれば、運営までお知らせください」

似た言葉との違い

言葉 意味 使う場面
モデレーション(コミュニティ) オンラインの場の投稿を見守り、整えること 会員が書き込む場
モデレーター(パネル) パネルディスカッションの進行役 イベントの壇上
コミュニティガイドライン 場の決まりを書いたもの モデレーションのよりどころ
ファシリテーション 話し合いを進め、まとめる手助け 会議やワークショップ

パネルのモデレーターは、その場の議論を進めて時間内に着地させる役です(モデレーター)。コミュニティのモデレーションは、会と会のあいだも続く場を見守る仕事で、期間も相手も違います。また、モデレーションは決まりがあって初めてできます。決まりがないまま投稿を消すと、運営の好みで消したように見えてしまいます。

実務で気をつけること

  • 誰が、いつ見るかを決める:オンラインの場を開く前に、担当者と見る時間を決めます。毎日見なくてもかまいませんが、何日も返事がない状態は避けます。担当が休むときの代わりも決めておきます。
  • 消す基準と、残す基準を書いておく:売り込みや個人の情報は消します。製品への不満や厳しい意見は、決まりに沿っていれば残して、担当から返事をします。不満を消すと、場そのものが信用されなくなります。
  • 消すより先に、本人に伝える:決まりに合わない投稿の多くに、悪気はありません。いきなり消さずに、個別に理由を伝えて直してもらいます。何度伝えても変わらないときに、隠す・消す・参加を止める、と段階を決めておきます。
  • 社内の担当に回す道を決める:不具合、契約、お金の話など、モデレーションの担当が答えられない投稿は、誰に回して、いつまでに返すかを決めておきます。
  • 会員に少しずつ任せる:場が育ってきたら、よく答えてくれる会員に、見守りの一部をお願いすることもあります。任せる範囲と、最後に運営が判断することを文字にしておきます。運営を参加者と分け合う進め方はコミュニティの実行委員会のつくり方で扱っています。

くわしく読む

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