コミュニティマーケ用語集

ピアサポートとは

ぴあさぽーと/英語では peer support

大和田 颯(株式会社hyten 代表取締役)・

同じ立場の人どうしが、自分の経験をもとに支え合うこと。コミュニティでは、利用者どうしが使い方や悩みを教え合う関係を指す。

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ピアサポートは、医療や福祉、学校、職場の相談の仕組みの名前としても使われる言葉です。ここではそうした分野の話ではなく、製品やサービスのユーザーコミュニティで、利用者どうしが教え合い、支え合う関係の意味で書きます。

意味

英語の peer は「同じ立場の人」「仲間」のことです。ピアサポートは、上から教えるのでも、会社が答えるのでもなく、同じ立場の人どうしが自分の経験をもとに支え合うことを指します。

ユーザーコミュニティでのピアサポートには、次のような場面があります。

  • オンラインの場で、ほかの利用者の質問に答える
  • ユーザー会のテーブルで、同じ悩みを持つ人どうしが工夫を話す
  • 新しく入った人に、先に使い始めた人が相談相手になる

答えそのものより、「同じことで困ったのは自分だけではない」と分かることに価値がある場面も多くあります。会社の担当者には言いにくい失敗も、同じ立場の人になら話せます。

会社から見たピアサポートのよさは、答えの幅が広がることです。会社の担当者は製品のことには詳しくても、お客様の社内でどう説得したか、どの順番で広げたか、といった現場の話は知りません。そうした話は、同じことをくぐり抜けたお客様のほうが答えられます。製品をとくに使いこなし、相談に乗ってくれる人はスーパーユーザーと呼ばれます。

使い方と例文

  • 企画会議で「この会の目的は、会社からの説明よりも、参加者どうしのピアサポートが起きることに置きましょう」
  • 運営の打ち合わせで「同じ業種の方を同じテーブルにすると、ピアサポートが起きやすくなります」
  • 社内への報告で「フォーラムの質問の多くに、お客様どうしで答えが返っています。ピアサポートが回り始めています」

似た言葉との違い

言葉 意味 関係
ピアサポート 同じ立場の人どうしが支え合う 横の関係・お互いさま
メンター 経験のある人が、相手の成長を手助けする 先輩と後輩の関係
カスタマーサポート 会社が利用者の困りごとに答える 会社と利用者の関係

メンターは、経験の差がある関係です。ピアサポートは、今日教えた人が明日は教わる、というお互いさまの関係です。カスタマーサポートとの違いは、答える人が会社の側か利用者の側か、です。会社が答えるべきこと(契約や不具合)と、利用者どうしで答えられること(使い方の工夫)を分けておきます。

実務で気をつけること

  • 話しやすい組み合わせをつくる:支え合いは、自然には起きにくいものです。業種や役割が近い人を同じテーブルにする、自己紹介で「今困っていること」を1つ話してもらうなど、きっかけを運営の側で用意します。第1回の組み立てはコミュニティの第1回(発足イベント)の設計も参考になります。
  • 答える人に負担を寄せない:よく答えてくれる人は、だんだん決まってきます。その人にばかり頼ると疲れてしまいます。会社の担当者も答えに加わり、答えてくれる人にはお礼を伝えます。
  • 会社が答えるべきことは会社が答える:契約、料金、不具合のように、利用者どうしでは答えられない話もあります。そうした話はサポートの窓口へ案内する、と決まりに書いておきます。
  • 間違った答えへの対応を決める:お客様どうしの答えには、間違いが入ることもあります。見つけたら、責めるのではなく、会社の担当者が補足を書き足す、と決めておきます。答えた人が書き込みにくくならないようにするためです。

くわしく読む

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