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ユーザー会・ユーザーコミュニティの立ち上げ方第1回までの手順
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「お客様どうしが集まるユーザー会を開きたい」「ユーザーコミュニティをつくりたい」——マーケティングやカスタマーサクセスの文脈で、そう考える企業が増えています。しかし、いざ立ち上げようとすると「何から始めればいいのか」「どうすれば続くのか」で手が止まりがちです。
この記事では、盛り上がって終わらせないユーザー会・ユーザーコミュニティの立ち上げ方を、社内の合意の取り方から第1回までの手順、続けるための型まで順に整理します。
ユーザー会とユーザーコミュニティの違い
先に言葉をそろえておきます。
- ユーザー会:お客様が集まる「会」。年に数回の会合や勉強会など、日時と場所がある集まり
- ユーザーコミュニティ:会と会のあいだも続く「関係」の全体。会合に加えて、オンラインの場や、お客様どうしの日常のやりとりを含む
BtoBでは、ユーザー会から始めて、ユーザーコミュニティに育てる順番がほとんどです。いきなりオンラインの場をつくっても、顔を合わせたことのない人どうしは話し始めません。まず会で顔を合わせ、その関係を会と会のあいだにつなげていきます。
コミュニティが続かない一番の理由
立ち上げたコミュニティが失速する最大の理由は、「何のためのコミュニティか」が曖昧なまま始めてしまうことです。
「とりあえず場をつくれば人は集まる」と考えて始めると、初回は盛り上がっても、2回目以降に参加する理由がなくなります。コミュニティは、参加者にとっての価値と、運営する企業にとっての価値が両立して初めて続きます。
最初に、社内の合意を取る
ユーザー会は、担当者1人の熱意だけでは続きません。開いたあとに「なぜやっているのか」を問われて止まる例が多いので、始める前に社内の合意を取っておきます。
関わる部署は、たいてい4つです。お客様と日常的に話すカスタマーサクセス、新しい接点を増やしたいマーケティング、会に来たお客様の後を追う営業、お客様の声を受け取る製品の担当。この4つに「何のための会か」を先に共有しておくと、会で出た声が社内で生きます。
決裁する人には、次の3つを1枚にまとめて説明してください。
- 何のための会か(下で決める「企業側のゴール」の1つ)
- 最初の半年の予定(第1回と第2回の時期、そのあいだにやること)
- 必要な人と時間(旗振り役は誰か、当日は何人が要るか)
立ち上げ前に決める3つのこと
1. 誰のための、何を得られる場か
参加者が「ここにいると、こういう良いことがある」と言える状態を先に設計します。情報が得られる/同じ立場の人とつながれる/自社の成長につながる——どの価値を中心に置くかで、コンテンツも運営も変わります。
2. 企業側のゴールを1つ決める
コミュニティは、事業成果につながる指標を1つ持つと運営が続きます。製品の活用促進、解約率の低下、ファンの可視化、採用への波及など。ここが曖昧だと、社内で「なぜやっているのか」を問われたときに続けられません。
3. 最初の「核」となる人を見つける
コミュニティは全員を平等に集めるより、熱量の高い少数から始めるほうがうまくいきます。既存顧客の中から、製品や理念に共感してくれている「核」となる人を数名見つけることが、立ち上げの起点になります。
立ち上げの進め方
- コンセプト設計 — 上記3つをもとに、コミュニティの目的と価値を定義する
- キックオフの企画 — 最初の集まりで「参加してよかった」と思える体験をつくる
- 継続の仕組みづくり — 次に集まる理由、日常的な接点(オンラインの場など)を設計する
- 運営の型化 — 誰が・何を・どの頻度で回すかを決め、属人化を防ぐ(年間の型のつくり方はユーザーコミュニティの運営設計で詳しく解説しています)
第1回のユーザー会までの3か月
第1回を開くまでの流れを、開催日から逆算して並べると次のようになります。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 3か月前 | 会の目的(会社にとって・参加者にとって)と、来てほしい人を決める。社内の体制を決める |
| 10週間前 | 中心になってくれそうなお客様(5〜10人)に声をかけ、話を聞く。第1回のテーマを決める |
| 2か月前 | 会場か、オンラインの方法を決める。招待する人のリストをつくる |
| 6週間前 | 招待と申込の受付を始める。当日の役割分担(司会・テーブルの進行役)を決める |
| 3週間前 | 自己紹介やグループで話すお題を決め、参加者の顔ぶれからテーブル分けを考える |
| 1週間前 | リマインドを送る。次回の日程の案を決めておく |
| 当日 | 交流の時間を長めにとり、最後に次回を予告する |
| 終了後1週間 | お礼と当日の様子を共有し、中心メンバーと振り返る |
ポイントは、第1回はいきなり公開せず、招待から始めることです。中心になってくれる人に先に話を聞いておくと、第1回のテーマがお客様の言葉で決まり、当日も話が始まりやすくなります。
自社の開催日を入れると、この表を日付つきで出せるイベント準備スケジュール表を無料で公開しています。第1回の当日のプログラムの組み方はコミュニティの第1回(発足イベント)の設計、第2回からお客様と一緒に運営する形はコミュニティの実行委員会のつくり方で詳しく扱っています。
特に見落とされがちなのが、イベントとコミュニティをつなぐ設計です。カンファレンスや勉強会などの「点」のイベントを、継続する「線」のコミュニティにつなげることで、一度きりの盛り上がりで終わらせずに済みます。カンファレンス側から見た同じ話は自社カンファレンスの立ち上げ方で書いています。
また、キックオフや定例イベントの成果をどう測るかは、コミュニティの継続判断に直結します。指標の設計はイベントの効果測定・KPI設計を参照してください。
無料ガイド: イベント・コミュニティ施策でつまずきやすいポイントは『成果につながらない7つの落とし穴』で無料配布しています。
よくある質問
何人くらいから始めるべきですか?
数名〜10名程度の「核」から始めるのが定石です。人数を集めることよりも、初期メンバーの熱量と発言のしやすさが立ち上げ期の生命線になります。小さく濃く始めて、その熱を紹介や口コミで広げるほうが、大人数を一度に集めるより続きます。
オンラインとリアル、どちらで始めるべきですか?
初回の場はリアル(または対面中心のハイブリッド)をおすすめします。関係の「温度」は対面のほうが圧倒的に作りやすいためです。そのうえで、日常の接点はオンライン(チャットグループ等)に置き、リアルの場を定期的に挟む——この組み合わせが定番です。
社内のどの部署が担当するのがいいですか?
目的によって変わります。製品の活用を広げるならカスタマーサクセス、新しいお客様との接点を増やすならマーケティングが持つことが多いです。どちらの場合も、営業と製品の担当を最初から巻き込むと、会で出たお客様の声が社内で生きます。
運営にはどのくらいの工数がかかりますか?
立ち上げ期は、企画・個別の声かけ・コンテンツ準備で想像以上に工数がかかります。専任を置けなくても、旗振り役を1人明文化することが最低条件です。誰の仕事でもない状態が、コミュニティが自然消滅する最大の原因です。社内での担当の置き方は「1人目のイベント担当」の役割と始め方が参考になります。
まとめ
ユーザー会・ユーザーコミュニティの立ち上げは、社内の合意を取り、目的と価値を先に設計し、熱量の高い核から小さく始めるのが成功の型です。第1回は招待から始め、3か月前から逆算して準備します。そして、イベントで生まれたつながりを継続の仕組みに変えることが、続くコミュニティの分かれ道になります。イベント・セミナー施策全体の設計は成果につなげる完全ガイドもあわせてどうぞ。
hytenでは、イベントの企画・運営から、そこで生まれたつながりを継続させるコミュニティの立ち上げ(0→1)から続く運営の型づくりまで一気通貫で伴走します。詳しくはコミュニティの立ち上げをご覧いただくか、お問い合わせからご相談ください。
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