カスタマーアドボカシーとは
かすたまーあどぼかしー/英語では customer advocacy
企業がお客様の立場に立って信頼を積み、その結果、お客様が自社を支持し、すすめてくれる関係を育てる考え方。
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カスタマーアドボカシーには、2つの意味が混ざって使われています。1つは、企業がお客様の立場に立ってふるまうこと。もう1つは、お客様が自社を支持し、まわりにすすめてくれることです。ここでは、BtoBのユーザーコミュニティで、この2つを一続きのものとして書きます。
意味
英語の advocacy は「支持」「代弁」のことです。advocate は「支持する人」「代わりに声を上げる人」を指します。
- 企業の側の意味:お客様にとって何がいちばん良いかを考え、ときには自社の商品をすすめないことも含めて、正直にふるまう
- お客様の側の意味:満足したお客様が、自分から商品や会社を支持し、まわりにすすめる
2つは、原因と結果の関係にあります。企業が正直にふるまうから、お客様が支持してくれる、という順番です。お客様が支持して動いてくれること(登壇、事例の取材、紹介、口コミ)をまとめて「アドボカシーの活動」と呼び、それを育てる仕組みを「カスタマーアドボカシープログラム」と呼ぶこともあります。
ユーザーコミュニティは、この関係がいちばん見えやすい場所です。お客様の声が直接届き、お客様どうしがすすめ合う様子が、目の前で起きるからです。
使い方と例文
- 企画会議で「カスタマーアドボカシーを進めたいなら、まずユーザー会に、要望や不満を聞く時間を入れましょう。言いにくいことを言える場でないと、すすめてはもらえません」
- 社内への報告で「今期は、ユーザー会の参加者のうち、登壇や事例の取材を引き受けてくださった方が増えました。カスタマーアドボカシーの芽として報告します」
- 依頼のメールで「導入して変わったことを、ご自身の言葉でお話しいただけないでしょうか。良かった点だけでなく、苦労した点もそのままお聞きしたいです」
似た言葉との違い
| 言葉 | 意味 | 指すもの |
|---|---|---|
| カスタマーアドボカシー | お客様の立場でふるまい、支持される関係を育てる考え方 | 取り組みと関係の全体 |
| アンバサダー | 会社と約束して、すすめてくれるお客様 | 人 |
| ロイヤルカスタマー | 愛着を持って使い続けているお客様 | 人 |
| UGC | ユーザーが作って発信するコンテンツ | 生まれたもの |
アンバサダーやロイヤルカスタマーは、人の呼び名です。カスタマーアドボカシーは、そうした人が生まれる関係と、そのための取り組みの全体を指します。支持の結果として出てくる投稿や登壇の話はUGCと呼ばれます。会社と約束を交わして一緒に活動するお客様の選び方はアンバサダーにまとめています。
実務で気をつけること
- すすめてもらう前に、聞く場をつくる:要望や不満を言える時間がないコミュニティでは、支持は育ちません。ユーザー会に製品の担当が要望を聞く時間を入れるかどうかを、コミュニティマネージャーが製品の担当と決めます。
- 聞いたことに答える:要望を聞いたら、その後どうなったかを次の会で伝えます。すぐに直せないことは、直せない理由を伝えます。答えが返ってこない場では、次から声が出なくなります。
- お願いは小さく、段階を踏む:いきなり事例の取材を頼みません。アンケート、短い感想、会での一言、登壇、取材と、少しずつ大きくします。どの段階に何人いるかを数えておくと、社内への報告にも使えます。
- お礼の形を先に決める:登壇や取材を引き受けてくれた人に何を返すかを、頼む前に決めます。製品の担当と話せる機会、ほかの会員とのつながりなど、ここでしか得られないもので考えます。金品を渡すときは、本人の会社で受け取ってよいかを確かめます。
- 営業の場にしない:支持してくれる人を見つけたからといって、追加の提案を重ねると、関係が崩れます。コミュニティで聞いた話を営業にどこまで渡すかを、始める前に社内で決めておきます。運営の型はユーザーコミュニティの運営設計で扱っています。


