エバンジェリストとは
えばんじぇりすと
自社の製品や技術、その背景にある考え方を、社外に向けて分かりやすく語り広める役割の人。多くは社員が務める。
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エバンジェリストは、もとはキリスト教の言葉です。ここでは宗教の意味ではなく、IT企業などで使われる「自社の製品や技術を社外に語り広める役割」の意味で書きます。セミナーやユーザーコミュニティで、会社の側から語る人の話です。
意味
英語の evangelist は「福音を伝える人」「伝道者」のことです。「良い知らせ」を表すギリシャ語に由来します。そこから、新しい技術や製品の考え方を、熱意をもって伝え広める人を指すようになりました。日本語では「エヴァンジェリスト」と書くこともあります。役職として「チーフエバンジェリスト」「テクノロジーエバンジェリスト」のように名乗る会社もあります。
仕事の中心は、製品を売ることではありません。その製品が生まれた背景や、使うと何が変わるのかという考え方を伝えることです。セミナーやカンファレンスでの登壇、記事の執筆、ユーザー会での話題の提供などを受け持ちます。聞いた人が「その考え方なら、うちでも使えそうだ」と思えるところまで連れていくのが役割です。
使い方と例文
- 企画会議で「次のセミナーは、機能の説明ではなく、エバンジェリストの〇〇さんに、なぜこの機能をつくったのかを話してもらいましょう」
- 依頼のメールで「業界の担当者が集まる勉強会で、エバンジェリストのお立場から、これからのデータ活用の考え方を20分ほどお話しいただけないでしょうか。製品のご紹介は最後の数分でかまいません」
- ユーザー会の当日に「エバンジェリストの話のあとは、お客様どうしで話す時間を長めに取ります。個別の質問は、そのあとの交流の時間に受けてもらいましょう」
似た言葉との違い
| 言葉 | 意味 | 立場 |
|---|---|---|
| エバンジェリスト | 製品や技術の考え方を社外に語り広める人 | 会社の側(社員) |
| アンバサダー | 商品が好きで、会社と約束して語ってくれる人 | お客様の側 |
| 営業 | お客様一人ひとりに提案し、契約につなげる人 | 会社の側(個別の商談) |
| 広報 | 会社の情報をメディアや社会に向けて発信する人 | 会社の側(会社全体の窓口) |
アンバサダーとの違いは、立場です。エバンジェリストは会社の人なので、語る内容に責任を持てる反面、聞き手は「会社の人の話」として受け取ります。アンバサダーはお客様なので、同じ立場の人の言葉として信じてもらいやすい。コミュニティでは、両方がいると話が厚くなります。エバンジェリストが考え方を示し、アンバサダーが「自分の会社ではこう使った」と続ける形です(アンバサダー)。
営業は目の前のお客様の課題に合わせて提案します。エバンジェリストは、まだ課題に気づいていない人も含めて、多くの人に考え方を届けます。
実務で気をつけること
- 製品紹介の時間にしない。エバンジェリストに登壇を頼むとき、主催者が「機能の説明は最後の数分まで」と先に伝えます。考え方の話がしっかりしているほど、聞き手は自分から製品に興味を持ちます。
- ユーザー会では、話しすぎない。コミュニティの場では、エバンジェリストが話すほど、お客様が話す時間が減ります。話題を出したら、あとはお客様どうしの議論に任せます。
- 社内から立てるときは、肩書きより「語れる一次情報」で選ぶ。エバンジェリストという役職がなくても、製品をつくった理由を自分の言葉で話せる人はいます。探し方と頼み方はセミナーの登壇者の選び方にまとめています。
- 聞いた声を、製品の担当に戻す。エバンジェリストは、社外の声をいちばん多く聞く人です。登壇のあとの質問や、会場で出た反応を、誰に・いつ共有するかを決めておきます。


