登壇・プレゼンの用語集

聞き手分析(オーディエンス分析)とは

ききてぶんせき/英語では audience analysis

大和田 颯(株式会社hyten 代表取締役)・

プレゼンや講演の前に、聞き手が誰で、何を知っていて、何に困っているかを調べること。話の中身と言葉の選び方を決める材料になる。

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聞き手分析は、マーケティングでは広告や記事の読み手を調べる意味でも使われます。この用語集では、登壇やプレゼンの準備として、当日の聞き手を知るための作業という意味で書きます。

意味

聞き手分析は、話す前に聞き手のことを調べる作業です。英語のまま「オーディエンス分析」とも呼びます。

同じ内容でも、聞き手が違えば、話す順番も言葉も変わります。初めてその分野に触れる人に専門用語を並べれば伝わりませんし、詳しい人に基本から話せば退屈させます。聞き手分析は、そのずれを準備の段階で減らすためのものです。

調べることは、たとえば次のようなものです。

  1. 誰が来るか:職種、役職、会社の規模、社内か社外か
  2. 何を知っているか:その分野にどれくらい詳しいか、前提の言葉が通じるか
  3. 何に困っているか:聞きに来た理由、持ち帰りたいもの
  4. どんな気持ちで来るか:自分から申し込んだのか、行くように言われたのか
  5. 場の条件:人数、会場かオンラインか、前後にどんな話があるか

全部を調べる必要はありません。話の中身に関わるものから優先します。たとえば、専門用語を使うかどうかは2番目で、例え話の選び方は1番目と3番目で決まります。調べた結果は、資料の1枚目の前に「今日の聞き手」として数行で書いておくと、準備のあいだに迷ったときの拠りどころになります。

使い方と例文

  • 企画会議で「申込フォームの項目で職種と課題を聞いておけば、登壇者に聞き手分析の材料として渡せます」
  • 依頼のメールで「当日の参加者は、現場の担当の方が中心です。事前アンケートの結果がまとまりましたら、お送りいたします」
  • 打ち合わせで「聞き手分析をすると、半分くらいは初めての方なので、冒頭で言葉の説明を1枚足しましょう」

似た言葉との違い

言葉 意味 使う場面
聞き手分析 当日の聞き手を、話す前に調べること 登壇やプレゼンの準備
ペルソナ 架空の一人の人物像として、狙う相手を描いたもの 商品の企画、マーケティング
事前アンケート 申込のときや開催前に、参加者に答えてもらう質問 セミナー、ウェビナー、研修

ペルソナは「こういう人に届けたい」という想定の人物です。聞き手分析は「実際に来る人はどんな人か」を調べるものです。想定と実際がずれていることはよくあるので、両方を見比べます。

事前アンケートは、聞き手分析の材料を集める方法の一つです。

実務で気をつけること

  • 主催者が材料を渡す:聞き手のことをいちばん知っているのは主催者です。申込の数、職種や役職の内訳、事前アンケートの声などを、登壇者に早めに渡します。名前や会社名は外して渡します。
  • 締め切りを決めて集める:申込は開催の直前まで増えます。資料づくりに間に合うよう、「開催の1週間前の時点の内訳を渡す」のように時点を決めておきます。
  • いちばん多い層に合わせ、ほかの層には一言添える(登壇する側):聞き手が混ざっているときは、全員に合わせることはできません。中心の層に合わせて組み、詳しい人には「ご存じの方は確認として聞いてください」、初めての人には言葉の説明を添えます。
  • 当日も確かめる:冒頭で「この分野の担当になって1年未満の方」などと手を挙げてもらうと、その場の聞き手が分かります。予想と違えば、例え話の選び方を変えます。
  • 質疑の準備にも使う:聞き手の困りごとが分かれば、出そうな質問も見えてきます。準備の流れはセミナー登壇の準備の進め方にまとめています。

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