間(ま)とは
ま/英語では pause
話の途中に、あえて置く短い沈黙。聞き手が言葉を受け止める時間になり、大事な一言を目立たせる。
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間(ま)は、芸能や音楽、建築でも使われる言葉です。この用語集では、登壇やプレゼンの話し方で、話の途中に置く短い沈黙という意味で書きます。
意味
間は、話の中の「何も言わない時間」です。息つぎのための切れ目ではなく、話し手が意図して置く沈黙を指します。英語では pause(ポーズ)と言います。
間には、主に3つの働きがあります。
- 聞き手が追いつく:話を聞きながら、頭の中で意味をつかむ時間になる
- 大事な一言を目立たせる:言う前に黙ると、聞き手の注意が集まる
- 話の区切りを伝える:まとまりが変わるところで黙ると、次の話に移ったことが伝わる
「間が悪い」「間が抜ける」という言い方があるように、間は長ければよいものではありません。置く場所と長さで、働きが変わります。長さの目安は、ひと呼吸から数秒ほどです。それ以上になると、聞き手は話し手が言葉に詰まったのかと心配し始めます。
間を置きやすいのは、次のような場所です。
- 話し始める前:壇上に立ってすぐ話さず、会場を見てから最初の一言を言う
- 問いかけのあと:聞き手が自分の答えを考える時間をつくる
- 結論や数字の前後:言う前に黙って注意を集め、言ったあとに黙って残す
- まとまりの切れ目:次の話に移る前に一呼吸おく
使い方と例文
- リハーサルで「いまの結論の前に、2秒ほど間を置いてみてください。そこがいちばん大事なところなので」
- 原稿の確認で「数字を言ったあとに間を入れましょう。聞いた人が数字を覚える時間がほしいです」
- 打ち合わせで「質問を投げかけたら、すぐに答えを言わずに間を取ってください。会場の人が、自分の答えを考えます」
似た言葉との違い
| 言葉 | 意味 | 話し手の意図 |
|---|---|---|
| 間 | 話の途中に置く短い沈黙 | ある(置く場所を選んでいる) |
| 言いよどみ | 言葉に詰まって止まること。「えー」「あの」が入ることも多い | ない |
| テンポ | 話全体の速さやリズム | 話全体の調子として決める |
言いよどみも、外から見ると話が止まっている点は同じです。違いは、話し手が自分で選んだ沈黙かどうかです。言いよどみが多いときは、「えー」と言う代わりに黙ると、それだけで間に変わります。
テンポは話全体の調子で、間はその中の一点です。速いテンポで話していても、大事なところで間を置けば、そこが目立ちます。
実務で気をつけること
- 置く場所を原稿に書き込む(登壇する側):本番では緊張して早口になり、間を飛ばしがちです。原稿や発表者ノートに「/」などの印をつけ、どこで黙るかを決めておきます。
- 問いかけのあとは長めに待つ:会場に問いを投げて、すぐに答えを言うと、聞き手は考える前に答えを聞くことになります。心の中で3つ数えるくらい待つと、聞き手が自分の答えを持てます。
- オンラインでは、少しだけ短くする:配信では、沈黙が長いと「音が切れたのでは」と思われることがあります。目線をカメラに向けたまま、うなずくなど、話し手がそこにいることが分かる形で間を置きます。
- 録音して聞き返す:間は、自分では長く感じても、聞く側にはちょうどよいことが多いものです。リハーサルを録音し、音だけで聞くと、間が足りないところが分かります。演出としての間の使い方はスピーチの演出にまとめています。
- 主催者は、司会の間も合わせて決める:登壇者の紹介のあとや、拍手のあとに少し間を置くと、場が落ち着いてから話が始まります。司会の台本にも、間を置く場所を書いておきます。


