登壇・プレゼンの用語集

キーメッセージとは

きーめっせーじ/英語では key message

大和田 颯(株式会社hyten 代表取締役)・

講演やプレゼンで、聞き手にいちばん持ち帰ってほしいことを一文にしたもの。話の組み立てやスライドは、この一文から決める。

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キーメッセージは、広報の分野で、会社が繰り返し伝えたいことの意味でも使われます。この用語集では、講演やプレゼンで、聞き手に持ち帰ってほしい一文の意味で書きます。

意味

キーメッセージ(key message)は、話の中心に置く一文です。「この話を聞いた人に、終わったあと何と言ってほしいか」を短い文にしたもの、と考えると分かりやすくなります。

テーマとは違います。テーマは「何について話すか」で、キーメッセージは「それについて何を言うか」です。たとえば、テーマが「ユーザー会の立ち上げ」なら、キーメッセージは「最初の会は、話す人を参加者の中から選ぶ」のような、主張のある文になります。

一つの話に一つが基本です。いくつも並べると、聞き手はどれも持ち帰れません。言いたいことが多いときは、一つを決めて、ほかはそれを支える話として置きます。

書けたかどうかは、「つまり、何が言いたいのですか」と聞かれたときに、その一文だけで答えられるかで確かめます。答えに「いろいろ」「さまざまな」が入るなら、まだ絞れていません。

使い方と例文

  • 企画会議で「今年のカンファレンス全体のキーメッセージを先に決めましょう。各セッションのテーマは、そこから割り振ります」
  • 依頼のメールで「当日のご講演で、参加者に持ち帰っていただきたいキーメッセージを、一文でお知らせいただけますでしょうか。告知文に使わせてください」
  • 当日の現場で「締めのページに、キーメッセージをもう一度大きく出してください。司会もその一文を受けて、次のセッションへつなぎます」

似た言葉との違い

言葉 意味 使う場面
キーメッセージ 聞き手に持ち帰ってほしいことを一文にしたもの 講演、プレゼン、イベント全体の設計
結論 話や検討の行き着いた答え 報告、提案、会議
スローガン 人を一つの方向にまとめるための短い言葉 社内の方針、キャンペーン

結論は、話の最後に出てくる答えです。キーメッセージは結論を含むことが多いのですが、話の最初から最後まで通して伝えるものです。冒頭で示し、途中で繰り返し、締めでもう一度言います。

スローガンは、覚えやすさを優先して言葉を削ります。キーメッセージは、聞き手が自分の仕事に持ち帰れるかを優先します。短くても、中身が伝わらなければ役に立ちません。

実務で気をつけること

  • 主催者は、イベント全体の一文を最初に決める:カンファレンスやセミナーでは、登壇者ごとのキーメッセージの上に、イベント全体のものがあります。企画の段階で主催者が一文を決めておくと、登壇者に何を頼むかがぶれません。
  • 登壇者には、依頼の段階で一文をお願いする:テーマだけを渡すと、話は広がりがちです。打ち合わせの前に「参加者に何を持ち帰ってほしいか」を一文でもらうと、主催者と登壇者のずれが早く見つかります。
  • スライドを作る前に書く(登壇する側):資料から作り始めると、ページを並べたあとで一文を探すことになります。先に一文を書き、そこにつながらないページを外します。考え方はプレゼンテーションライティングとはにまとめています。
  • 言い回しを変えずに繰り返す:冒頭・途中・締めで、同じ文を言います。言い換えると、聞き手には別の話に聞こえることがあります。繰り返し方は記憶に残るプレゼンの構成にくわしく書いています。
  • パネルでは、問いごとに一文を考えてもらう:何人かで話す枠では、全体のキーメッセージは主催者かモデレーターが持ちます。話し手には、問いごとに言いたい一文を前もって考えてもらうと、答えが短くまとまります。
  • 告知のタイトルとそろえる:告知のタイトルとキーメッセージが離れていると、参加者は期待と違う話を聞くことになります。告知を出す前に、主催者と登壇者で一文を見比べます。

くわしく読む

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