登壇・プレゼンの用語集

起承転結(プレゼン)とは

きしょうてんけつ

大和田 颯(株式会社hyten 代表取締役)・

起(始まり)、承(受けて広げる)、転(ひねり・転換)、結(まとめ)の4つで話を組む流れ。結論が最後に来るので、短い報告には向かない。

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起承転結は、作文や物語の組み立て方として学校で習う言葉です。この用語集では、プレゼンや登壇の話の流れとして使うときに、どこに向いて、どこに向かないかを中心に書きます。

意味

起承転結(きしょうてんけつ)は、話を4つに分けて組む流れです。

  1. 起:話の始まり。場面や前提を示す
  2. 承:起を受けて、話を広げる
  3. 転:ひねりを入れる。見方を変える、意外な事実を出す
  4. 結:全体をまとめ、言いたいことを言う

もとは漢詩の句の並べ方から来た言葉です。いまは、文章や物語、話の組み立て方の名前として広く使われています。

起承転結の特徴は、結論が最後に来ることです。聞き手は、転のところで「おや」と思い、結で納得します。うまくはまると印象に残りますが、最後まで結論が分からないので、忙しい聞き手には待たされる形になります。

架空の場面で、講演の一部を起承転結で組んでみます。

「入社した年、はじめて一人でセミナーを任されました(起)。告知に力を入れ、申込は予定より多く集まりました(承)。ところが当日、会場に来たのは申込の半分ほどでした(転)。集めることより、来てもらうまでの連絡のほうが大事だと、そのとき分かったのです(結)」

転で聞き手の予想を裏切り、結でその理由を言うと、話の要点が残ります。

使い方と例文

  • 企画会議で「基調講演は起承転結で組んで、転のところで会場に問いを投げる形にしませんか」
  • 打ち合わせで「この提案は起承転結になっていて、結論が最後の1枚にあります。商談の場なら、結論を先に出したほうがいいと思います」
  • 原稿の確認で「転が弱いので、聞き手が意外に思う事実を一つ入れられないでしょうか」

似た言葉との違い

言葉 結論の位置 向いている場面
起承転結 最後 講演の物語の部分、スピーチ、読みもの
結論ファースト 最初 報告、提案、商談、質問への答え
PREP法 最初と最後 意見を伝える、短い発言

起承転結は、聞き手に「最後まで聞いてもらえる」前提で使う流れです。聞き手が自分の時間を取って聞きに来ている講演や、物語として聞かせたい場面に向いています。

反対に、結論を早く知りたい相手には向きません。社内の報告、商談の提案、質疑の答えは、結論ファーストで話します。

実務で気をつけること

  • 全体は結論ファースト、物語の部分だけ起承転結にする:プレゼン全体を起承転結にすると、結論が出るまでが長くなります。最初に行き先を言い、事例や体験を話す部分だけを起承転結で組むと、両方のよさが生きます。物語の組み立てはストーリーテリングのページにもまとめています。
  • 転は、聞き手にとっての意外さで選ぶ:話し手が驚いたことが、聞き手にも意外とは限りません。聞き手がふだん当たり前だと思っていることを、一つひっくり返すと転になります。
  • 持ち時間が短いときは使わない:5分ほどのピッチや報告で起承転結を組むと、起と承だけで時間が終わり、結にたどり着かないことがあります。短い時間なら、結論を先に言います。
  • 結を言い切る:転で盛り上げたあと、結がぼんやりすると、聞き手は何を持ち帰ればいいか迷います。結は一文で、言いたいことをはっきり言います。1週間後に残るものから逆算する考え方は記憶に残るプレゼンの構成にまとめています。
  • 主催者は、登壇者の流れを打ち合わせで聞く:講演が起承転結で組まれていると、結論は最後の数分に来ます。終わりの時間が押すと、いちばん大事なところが削られます。結に入る時刻を確かめ、時間の合図をそこに合わせます。

くわしく読む

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