コミュニティ立ち上げ支援とイベント運営代行の違い相談先の選び方

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はじめてのイベントやコミュニティを任されて、最初に迷うのが「どこに相談すればいいのか」です。

検索すると、運営代行の比較記事、コミュニティツールの会社の記事、コミュニティ運営支援の会社のサービス紹介が並びます。どれも「支援します」と書いてありますが、手が届く範囲がそれぞれ違います。違いを知らずに選ぶと、「当日はきれいに回ったが、2回目をどうするか誰も決めていない」「ツールは入ったが、人が集まらない」といったずれが起きます。

この記事では、相談先を「場づくりのどの部分を受け持つか」で分けて比べます。会社名ではなく種類で比べるので、手元の候補がどれに当たるかを当てはめながら読んでください。

最初に決めるのは「社内で回すか、外に頼むか」

外の相談先を比べる前に、社内だけで回せるかを確かめます。担当者に時間があり、小さく試したいなら、社内で進めるのがいちばん速い方法です。決裁も打ち合わせも社内で済むので、思い立ってから開くまでが短く、費用は担当者の時間だけです。

気をつけたいのは、担当者が1人で全部を抱えやすいことです。企画・集客・当日・フォローを1人で持つと、当日は受付と進行と登壇者の対応が重なり、終わったあとの振り返りまで手が回りません。経験も担当者の頭の中に残るので、担当が替わると次の回はまたゼロからになります。

社内で進めるなら、当日の役割(受付・進行・登壇者の対応・記録)だけは人の名前で割り当ててください。担当者を社内にどう置くかは「1人目のイベント担当」の役割と始め方にまとめています。

社内だけでは手が足りない、または経験のある人の目がほしいときに、外の相談先を考えます。

外に頼むなら、まず「どの部分を頼むか」

イベントやコミュニティの場づくりは、大きく3つの部分に分かれます。外の相談先の多くは、このうち1つの部分を専門にしています。

  • 方針を頼む → コミュニティ運営支援(戦略や活性化の考え方を支える会社)
  • 仕組みを頼む → コミュニティツールの導入支援(会員サイトや掲示板などのツールを提供する会社)
  • 当日を頼む → イベント運営代行(当日の運営を専門にする会社)
コミュニティ運営支援 コミュニティツールの導入支援 イベント運営代行
受け持つ部分 方針(誰のための、何の場か) 仕組み(オンラインの場・会員の管理) 当日(会場・受付・進行・配信)
向いている場面 戦略や活性化の考え方を整理したい オンラインの場(会員サイト・掲示板)をつくりたい 規模が大きく、当日の人手・会場・配信を確実にしたい
第1回の企画(誰に・何を) 得意 ツールの使い方が中心 主催者が決める前提が多い
当日の運営 別に手配することが多い 範囲外のことが多い 得意
2回目から 継続して支える 定例の打ち合わせで支える 回ごとに依頼する
社内に残るもの 戦略・方針 データとツールの設定 当日の記録
気をつけたいこと 方針を決めたあと、手を動かす人が要る ツールを入れることが前提になる 企画の中身は社内で用意する

ここからは、それぞれの中身と、選ぶときに確かめたいことを見ていきます。

方針を頼む:コミュニティ運営支援

コミュニティの目的や、活性化の考え方を整理したいときに向いています。会員をどう増やすか、どんな施策を打つかといった方針を、外の目で組み立ててもらえます。

気をつけたいのは、方針を決めたあと、誰が手を動かすかです。会の当日の運営や、案内の作成・送付まで含むかは会社によって違います。方針はできたが、実行する人が社内にいない、という状態にならないよう、どこまでを一緒にやるのかを最初に確かめてください。

仕組みを頼む:コミュニティツールの導入支援

オンラインの場(会員サイト・掲示板・投稿の仕組み)をつくりたいときに向いています。会員の管理や、投稿・参加のデータを取る仕組みが整い、活動を数字で見られるようになります。

気をつけたいのは、ツールを入れることが前提の支援になることです。BtoBのユーザー会や担当者どうしのコミュニティは、最初は顔を合わせる会から始まることが多く、オンラインの場だけでは「同じ立場の仲間に会えた」という体験がつくりにくいです。対面の会の当日の運営は、範囲外のことが多いので確かめてください。

当日を頼む:イベント運営代行

当日を確実に回したいときに、いちばん頼りになる相談先です。会場の手配、受付、進行、配信、スタッフの配置など、手順が決まっている仕事を丸ごと任せられます。規模が大きいほど、この専門性が効きます。

一方で、企画の中身(誰に来てほしいか、何を持ち帰ってほしいか)は主催者が決める前提のことが多いです。目的が言葉になっていない状態で頼むと、当日はきれいに回っても、終わったあとに何も動かない会になりがちです。

どこまで頼めるか、仕様書に何を書くかはイベント運営代行はどこまで頼める?で詳しく扱っています。

部分ではなく、通して頼む形もある

3つの相談先を組み合わせれば、方針も仕組みも当日も外の力を借りられます。ただし、そのときに抜けやすいのが部分と部分のつなぎ目です。決めた方針が当日の進行に反映されているか、当日の参加者の反応が2回目の企画に生かされているか。ここは、どの相談先の範囲にも入りにくいところです。

もう1つの選び方が、部分ではなく通して頼む形です。第1回の「誰のための、何の場か」を決めるところから、当日の運営、2回目からの運営までを、同じプロデューサーが通して見ます。前の回のアンケートや反応が、そのまま次の回の企画になります。

部分を組み合わせて頼む 通して頼む
向いている場面 社内に全体を判断できる人がいて、足りない部分だけ補いたい はじめての会を開き、そのあとも続けたい
全体の判断 社内の担当者が持つ プロデューサーと担当者で一緒に持つ
回をまたいだ引き継ぎ 相談先ごとに分かれやすい 同じ人が持つので、次の回に引き継がれる
社内に残るもの 相談先ごとの成果(方針・データ・当日の記録) 手順書・役割分担表・進行台本
気をつけたいこと つなぎ目を誰が持つかを決めておく 同じ時期に受けられる数に限りがある

通して頼む形で確かめたいのは2つです。数千名規模の展示や会場の施工が中心の案件は、専門の会社のほうが向いていること。そして、一人が通して見るぶん、同じ時期に受けられる数に限りがあることです。開催の時期が決まっているなら、早めに相談の枠を押さえてください。

なお、hytenはこの通して頼む形です。手順書・役割分担表・進行台本を残すので、2回目から社内で回すことも、続けて運営を任せていただくこともできます。

選ぶ前に、社内で決めておく3つ

どの相談先が合うかは、次の3つで決まります。打ち合わせの前に、社内で答えを出しておくと選びやすくなります。

① この場が終わった翌月、誰がどう動いていたら成功か 商談なのか、次回の参加なのか、お客様どうしのつながりなのか。ここが決まっていないなら、方針から一緒に考える相談先(コミュニティ運営支援か、通して頼む形)を選んでください。決まっているなら、当日をイベント運営代行に頼むだけでも十分に回ります。

② 1回きりか、続けるか 1回きりで規模が大きいなら、イベント運営代行が向いています。続けるなら、2回目から誰が回すのかまで考えます。社内で回すなら運営支援やツールの導入支援に支えてもらい、運営まで任せたいなら通して頼む形を選びます。続ける場は、ユーザーコミュニティの運営設計で書いたように、回を重ねるほど社内の比重を上げられる形にしておくと無理がありません。

③ 終わったあと、社内に何を残したいか データを残したいならツールの導入支援、方針を残したいなら運営支援、手順と型を残したいなら通して頼む形です。「全部お任せ」で頼むと、何も残らないことがあります。依頼の時点で、残してほしいものを言葉にしておいてください。

カンファレンスの企画を頼む会社に声をかけて、届いた提案を見比べる手順は、カンファレンスの企画会社の選び方にまとめています。

よくある質問

相談先を組み合わせてもいいですか?

組み合わせて大丈夫です。たとえば「方針は運営支援に、当日はイベント運営代行に」「会の企画と運営は通して頼み、オンラインの場はツールで」といった分け方はよくあります。そのときは、全体の判断を誰がするかを最初に決めておいてください。判断する人がいないと、相談先どうしの間で仕事が落ちます。

途中で相談先を変えることはできますか?

できます。ただし、引き継ぐものを先に決めておくと楽です。進行表、当日のタイムテーブル、参加者の反応、次回への申し送り。この4つが残っていれば、相談先が変わっても2回目はゼロからになりません。逆に、報告書だけが残っている状態だと、同じことを一から聞き直すことになります。

費用はどのくらい違いますか?

費用の形が違います。運営代行は回ごとの見積り、ツールの導入支援はツールの月額と支援の費用、運営支援は月額が多く、通して頼む形は、立ち上げから2回目以降の運営までをまとめて月額で組むことが多いです。カンファレンスの費用の内訳と予算の組み立て方はカンファレンス開催の費用にまとめています。

まとめ

  • 最初に、社内で回すか、外に頼むかを決める。小さく試すなら社内がいちばん速い
  • 外に頼むなら、どの部分を頼むかで選ぶ。方針ならコミュニティ運営支援、仕組みならコミュニティツールの導入支援、当日ならイベント運営代行
  • はじめての会を開き、そのあとも続けたいなら、部分ではなく企画から運営まで通して頼む形が向いている
  • 選ぶ前に、終わった翌月の成功の形/1回きりか続けるか/社内に残したいものの3つを決めておく
  • 組み合わせるときは、全体の判断を誰がするかを最初に決める

どこに相談するか迷っている段階でも大丈夫です。hytenでは、イベント初開催支援・運営代行とコミュニティの立ち上げのご相談を、構想の段階からお受けしています。開催日から逆算した準備の時期は、無料のイベント準備スケジュール表でも確かめられます。

自社の場合はどうだろう?と思ったら。

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